児童の福祉を支える社会的養護Ⅰ
- 著者
- 吉田眞理 編著
- 版型・頁
- A5判 264頁(2019/02/15)
- ISBN
- 978-4-89347-324-0
- 価格
- 2,200 円(税込) (税別2,000円)
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社会的養護の場で求められる専門性とは
豊富な現場での実践的事例から、考え方・捉え方を読み解く。子どもにとって安住の場であるはずの家庭が様々な歪みを来している現代、保育士には何より養護問題に対応できる専門性が求められている。こうした要請に応えようと現場経験も豊かな気鋭の研究者たちが筆を執り、現代にふさわしい「社会的養護」の原則を丹念に解説した。
家庭とは異なる施設という場で、家庭の機能をどのように発揮するのか。子どもの最善の利益はどのようにしたら実現できるのか。このような難しい課題に対して、いくつかの「基本原則」を示しながら考察した。今後の社会的養護を展望するための視点も丁寧に取り上げている。
主要目次
第1講 現代社会における社会的養護の意義と変遷
Ⅰ 社会的養護の理念と概念
Ⅱ 社会的養護の歴史的変遷1
Ⅲ 社会的養護の歴史的変遷2
第2講 子どもの権利擁護と社会的養護
Ⅰ 社会的養護と子どもの権利
Ⅱ 施設保育士の倫理と責務
Ⅲ 施設養護の現代的課題
第3講 家庭の機能と社会的養護
Ⅰ 子どもが生活する場から
Ⅱ 家庭の機能とは
Ⅲ 社会的養護を実践する場
第4講 社会的養護の基本原則Ⅰ 養育──日常生活支援
Ⅰ 施設養護における養育
Ⅱ 生活の規模
第5講 社会的養護の基本原則Ⅱ 保護──自己実現に向けた支援
Ⅰ 家庭からの保護
Ⅱ 外界からの保護
第6講 社会的養護の基本原則Ⅲ 子どもであることへの回復──治療的支援
Ⅰ 虐待された子どもの理解と対応
Ⅱ 心理療法(指導)担当職員との連携
第7講 社会的養護の基本原則Ⅳ 生活文化と生活力の習得──自立支援
Ⅰ 施設で生活文化を伝える意味
Ⅱ 生活力の習得
Ⅲ 生活の中における専門性の発揮
第8講 社会的養護の基本原則Ⅴ 生命倫理観の醸成──生と性の倫理
Ⅰ 入所児童の生活環境と生命倫理観
Ⅱ 専門職としての生命倫理
第9講 社会的養護の制度と実施体系
Ⅰ 社会的養護の制度と法体系
Ⅱ 社会的養護の専門職・実施者
Ⅲ 社会的養護の仕組みと実施体系
第10講 施設養護の対象・形態・専門職Ⅰ──乳児院と児童養護施設
Ⅰ 乳児院と児童養護施設
Ⅱ 児童養護施設等入所児童の家庭状況
Ⅲ 施設入所の経過と入所後の生活や親子関係
Ⅳ 施設入所に至るプロセスと社会的養護の原理
第11講 施設養護の対象・形態・専門職Ⅱ──障害児の入所施設
Ⅰ 障害児の入所施設
Ⅱ 障害児入所施設の児童の家庭状況
Ⅲ 障害児入所施設における養護
第12講 施設養護の対象・形態・専門職Ⅲ──児童自立支援施設と児童心理治療施設
Ⅰ 社会に適応しづらい子どもの入所施設
Ⅱ 児童自立支援施設等入所児童の家庭状況
Ⅲ 社会に適応しづらい子どもの入所施設における養護
第13講 家庭養護の特徴・対象・形態──里親とファミリーホーム
Ⅰ 家庭養護とは
Ⅱ 里親やファミリーホームに委託される子どもの家庭状況
Ⅲ 家庭養護の特徴と社会的養護
Ⅳ 里親の認定・登録・研修と里親の現状
Ⅴ 里親ならではの悩み
第14講 社会的養護の現状と課題
Ⅰ 社会的養護に関する社会的状況
Ⅱ 施設の運営管理
Ⅲ 倫理の確立と保障
Ⅳ 被措置児童等の虐待防止
Ⅴ 社会的養護と地域福祉
Ⅵ これからの児童福祉施設援助者