子どもも育つ おとなも育つ 発達の心理学

著者
柏木惠子
版型・頁
A5判 216頁 (2012/12/03)
ISBN
978-4-89347-176-5
価格
2,200 円(税込) (税別2,000円)
数 量

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概要

「発達」とは――新しい力や心の働きを身につけること

「発達」の現象は子どもだけではなく、おとなも終生、発達しています。
本書は、発達とはどのようなものか、なぜそのような変化が生じるのか、子どもからおとなまでそれぞれの発達とは何か、そして発達が止まることで起きる心の問題とは等を、読みやすい文体で綴ってあります。
心理学の知識を得る以上に、広く考えるための手助けになるような一冊です。

主要目次

1 発達心理学って誰についての研究? ―子どももおとなも高齢者も
2 おとなの発達 —子どもだけではない心の成長・発達
3 なぜ発達という変化が生じるのか? ―発達のメカニズム
4 子育てという営み ―なぜ人間は育児をするのか?
5 情緒・情操・感情の発達 ―赤ちゃんの泣き・笑いが感情発達の基盤
6 子どもの遊びと集団生活 ―社会性の発達とは
7 発達とは「大きくなる・増える」だけではない ―量ではなく質と構造の変化
8 発達という変化には2種類 ―消失・衰退することも発達
9 「心の理論」 ―他者の心を知る
10 自己認識 ―自分を発見する
11 赤ちゃんは「人」が大好き ―他者から情報と力を引き出す
12 愛着の発達と社会的ネットワークの形成 ―安心・安全装置として
13 自分から学び自ら育つ子ども ―子どもは観察学習の名手
14 社会化としての発達 ―親のしつけや園・学校の教育の働き
15 ジェンダー ―男性の発達,女性の発達
16 発達障害 ―「気になる子」にどう向き合うか
17 知能の発達 ―知能検査からわかること
18 考える力の発達 ―「考える葦」になる
19 「頭のいい人」「知能が高い人」とは? ―文化によって違う
20 時代と発達 ―発達は時代によって違う
21 時間と発達 ―発達にはいろいろな時間が関係している
22 「自己」形成とアイデンティティの獲得 ―自分の人生を導く指針
23 もう一つのことばの働きの発達 ―言語は自分の行動を調節する力をもつ
24 自ら育ち,発達する人間 ―社会化を超える
25 子育てのゴールは? ―子どもの自立,親の自立
26 人口問題と発達の心理学(1) ―「少子超高齢化社会」は心の発達を変化させた
27 人口問題と発達の心理学(2) ―夫婦関係と親子関係の変革を促す
28 「親になる」ことと「親をする」こと ―父親と母親に違いはあるか?
29 女性のアイデンティティと育児不安 ―母としての自分と個人としての自分
30 日本の母親に強い育児不安 ―何がその原因か
31 高齢期の発達とは? ―加齢に伴う心理発達
32 高齢期のからだと心 ―喪失をどう受容するか